美も(読み)いしくも

精選版 日本国語大辞典 「美も」の意味・読み・例文・類語

いしく‐も【美も】

連語〙 (形容詞「いしい」の連用形「いしく」に助詞「も」が付いて強められたもの)
① 見事にも、けなげにも、殊勝にもなどと、感嘆したり賞賛したりするときにいう。
(イ) 巧みにも。見事に。いみじくも。うまく。
御伽草子・秋の夜の長物語南北朝)「ゐしくも此梅若公を取り奉りける」
(ロ) けなげにも。殊勝にも。神妙にも。
太平記(14C後)九「いしくも宣ひたり」
※大観本謡曲・土蜘蛛(室町末)「いしくも早く来たる者かな」
② (非難すべき行為やひどい仕打ちに対して) よくもよくも。ひどくも。
※俳諧・父の終焉日記(1801)五月一二日「いしくも一茶は我をたばかりける哉とてむづかり給ふ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android