義円(読み)ぎえん

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「義円」の解説

義円(1) ぎえん

1155-1181 平安時代後期の僧。
久寿2年生まれ。源義朝(よしとも)の子。母は常盤(ときわ)御前。今若(阿野全成(あの-ぜんじょう))の弟。牛若(源義経)の兄。平治(へいじ)の乱で母や兄弟とともに捕らえられるが,助命されて出家治承(じしょう)4年源頼朝の伊豆(いず)挙兵にくわわり,5年3月10日美濃(みの)(岐阜県)墨俣(すのまた)川で平家軍に討たれた。27歳。幼名乙若。初名は円成

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の義円の言及

【音阿弥】より

…世阿弥の通称三郎を襲名しており,一時は世阿弥の養子だったらしい。応永20年代から活動記録があり,1427年(応永34)には青蓮院門跡義円(足利義満の子)の後援で勧進猿楽を興行した。その義円が,翌年に没した足利義持の後継者に選ばれたことから音阿弥の運が開け,新将軍義教(よしのり)の絶大な後援下に音阿弥は世阿弥やその子観世十郎元雅を圧倒するに至る。…

※「義円」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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