日本歴史地名大系 「羽地仕置」の解説
羽地仕置
はねじしおき
別称 四代羽地王子仕置 一冊
解説 羽地朝秀(向象賢)の摂政期(一六六六―七三年)に布達された文書を集成したもの。断簡を除く収録文書は二七件。羽地の改革路線を伝える公文書が過半を占めるが、彼の個人的な感懐を述べたものもある。年号や干支を付すものがあるほか、年代推定の手掛りを含まない文書もある。成立事情は不明だが、羽地が心血を注いで王国改革を主導した状況を伝える貴重な史料。文中に登場するいわゆる日琉同祖論は、国王の久高島行幸を改革するための論拠の一部として主張されているもの。京都大学総合博物館蔵「琉球資料」に写が収められており、「東恩納寛惇全集」二に「校註羽地仕置」が載る。
活字本 「沖縄県史料」前近代一
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報