胃もたれ感(読み)いもたれかん

改訂新版 世界大百科事典 「胃もたれ感」の意味・わかりやすい解説

胃もたれ感 (いもたれかん)

胃内に食物が停滞しているような重苦しい感じをいう。胃排出(胃から十二指腸への排出)に障害がみられる場合が多く,器質的には,胃潰瘍胃癌等で幽門狭窄がおこり排出困難な状態をひきおこしている場合,また潰瘍胃炎等の影響で胃の運動が減退している場合,腸,胆囊肝臓膵臓等周辺臓器から圧迫等の影響をうけている場合,また心労などによる中枢からの影響で胃の運動が抑制されている場合にみられる。いわゆる胃下垂症,胃アトニーといわれる胃の緊張低下,食物の排出力の低下がみられる場合にもしばしばみられる。治療としては,胃癌,胃潰瘍,胃炎等の器質的疾患があるかどうかを確認して,その原因となる疾患に対して治療をする。しかし器質的疾患がないにもかかわらず,もたれ感を生ずる場合には,対症的にアセチルコリン性作動薬,メトクロプラミド,精神安定剤等を与えて精神療法,食事療法をほどこす。過食をいましめ適宜な運動をするのがよい。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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