胎児診断法(読み)たいじしんだんほう

百科事典マイペディア 「胎児診断法」の意味・わかりやすい解説

胎児診断法【たいじしんだんほう】

診断技術の進歩に伴い,下記の診断法が開発されている。1.超音波断層写真。児頭の横幅を計測し,胎児の発育度を調べる。2.尿中エストリオール値測定。妊婦の尿中エストリオール値は妊娠末期に高値示し,さらに胎児が十分成熟すると低値になる。分娩予定日前にこの測定を行い,分娩促進の当否を判定。3.羊水診断。羊水穿刺(せんし)で羊水を採取し,遊離細胞の染色体分析,酵素分析および羊水の生化学的分析を行い,染色体異常児,重症伴性遺伝病児などを診断。また羊水の遊離細胞を集め,性染色体質やY染色体を検査し,胎児の性別を診断。4.胎児心拍陣痛計。陣痛とそれに影響される胎児の心拍の関係を記録する計器で,この変化から出産前に胎児の仮死状態が予測できる。→出産胎児治療
→関連項目出生前診断

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

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