胎勢(読み)たいせい(英語表記)attitude of fetus

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「胎勢」の意味・わかりやすい解説

胎勢
たいせい
attitude of fetus

子宮内の胎児姿勢で,胎児の身体各部の相互の関係をいう。正常胎勢は,脊柱が軽く前方に屈曲し,頭部は強く前屈してあごの部分が胸部に接している。上肢肘関節で屈曲して,上腕は胸部に密接し,前腕は胸の前で交差するか並行になっている。下肢は膝および股関節で強く屈して大腿腹部に接している。下腿も交差するか並行で,足背は下腿に接している。この姿勢で胎児はその容積表面積を極度に縮小して全体として卵形になっている。

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世界大百科事典(旧版)内の胎勢の言及

【出産】より

…大横径,小斜径の平均値は9.5cmでほぼ同じである。小斜径は胎勢が分娩に有利な屈位の場合の児頭の縦径と考えられる。胎勢が反屈位になると前後径(眉間と後頭結節間距離11cm),大斜径(おとがいと後頭結節間距離13cm)が問題になる。…

【前頭位】より

…胎児の胎勢異常の一種で,最も軽い反屈位である。胎勢とは胎児の姿勢のことで,正常胎勢の場合は,分娩にさいして,児頭の後頭部すなわち小泉門が最も先に進み,児のあごが児の胸部についている。…

※「胎勢」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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