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脊柱 せきちゅうspinal column

翻訳|spinal column

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

脊柱
せきちゅう
spinal column

頭蓋の後方に続き,体幹の構造上の中心をなす部分。頸椎,胸椎,腰椎,仙椎,尾椎と呼ばれる椎骨が縦列して1本の脊柱を構成し,椎骨の中にある椎孔が脊柱全体を通じて脊柱管をつくり,そこに脊髄を入れている。各椎骨は椎間板と上下椎間関節で接続し,全体として脊柱に橈屈性を与えている。人間の脊柱は生理的に,頸椎で前彎,胸椎で後彎,腰椎で前彎というS字状の湾曲をしている。この生理的湾曲が変形して,後彎 (主として胸椎部) が特に著しくなったものを円背といい,反対に前彎 (多くは腰椎) が著しくなったものを凹背という。また,胸椎部が扁平となり,ときには軽度の前彎を示すものを平背という。これらの異常姿勢によって,腰痛や背痛が起ることが多い。

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百科事典マイペディアの解説

脊柱【せきちゅう】

せぼね(背骨)とも。脊椎動物のせなかの真中にあって身体の支柱となる棒状の骨格。多数の脊椎の連結からなり,屈曲が可能である。脊椎の数は動物によって異なる。上端は頭蓋と関節によってつながり,下方は骨盤の構成にあずかる。
→関連項目脊椎

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栄養・生化学辞典の解説

脊柱

 脊椎ともいう.体の背中の正中線にそってある32〜34個の骨の柱.

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世界大百科事典 第2版の解説

せきちゅう【脊柱】

俗に〈せぼね(背骨)〉という。からだの背側を縦に走る軟骨または骨でできた棒のような骨格で,この骨格のあることが脊椎動物の最も大きな特徴である。その前端(人間では上端)に頭骨(頭蓋(とうがい))が続いており,末端は尾となっている。爬虫類,鳥類においては,脊柱と頭骨との連結は1個の後頭顆(か)によるが,両生類哺乳類では1対の後頭顆による。脊柱は多数の脊椎(脊椎骨または単に椎骨ともいう)が1列に並んでできており,その数は動物の種類によってちがっている。

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大辞林 第三版の解説

せきちゅう【脊柱】

脊椎動物の骨格の一。頭骨に続き、体幹の中軸をなす。中に脊柱管がある。背骨。 → 椎骨

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

脊柱
せきちゅう

脊椎(せきつい)動物において頭骨の後方に続く中軸骨格の主要部分をいう。脊柱から肩帯および腰帯を介して四肢またはひれを支える骨、すなわち付属骨格が伸びている。脊柱は脊索を中心に発達し、分節的な椎骨(一般には脊椎骨の名称でよばれる)で構成されるが、無顎(むがく)類(円口類)では椎骨は原始的で、脊索背面に軟骨片がわずかに生じるだけである。軟骨魚類では脊索を囲む軟骨性の椎体(椎骨の中央の円筒状部分)が終生続くが、硬骨魚類以上の動物では硬骨化する。椎骨が発達する高等脊椎動物では、脊索は縮小し軟骨部分は椎骨間にわずかに残る。魚類では椎骨の分化は明瞭(めいりょう)でないが、両生類以上では脊柱の部分により形態が異なり、頭骨側から頸椎(けいつい)、胸椎、腰椎、仙椎、尾椎が区別できる。[川島誠一郎]

ヒトの脊柱

ヒトの脊柱は俗に背骨ともよばれ、32~35個の椎骨から構成される。また、脊柱の長さは、日本人で平均75センチメートルである。脊柱の中心には、個々の椎骨に存在する椎孔の連続によって脊柱管が形成され、内部に脊髄を入れている。脊柱管の上端は頭蓋底(とうがいてい)の大後頭孔を通じて頭蓋腔(くう)に続いている。ヒトの脊柱は、二足歩行の生活の結果、四足動物とは異なる特有の彎曲(わんきょく)を示す。すなわち、乳幼児では脊柱全体が軽い後彎(後方に凸)を示すが、成長するにつれて頭部および体幹を支持する必要が生じ、成人になると頸部(けいぶ)と腰部とは前彎(前方に凸)、胸部と仙部とは後彎を示すようになる。この状態を生理的彎曲という。こうした生理的彎曲は、1日の時間の経過や起臥(きが)によって多少変化する。発育の途上で脊柱に不自然な荷重がかかると異常彎曲を生じる。胸部の後彎が強い場合には後彎症(円背(えんぱい))となり、それが部分的な突出になると亀背(きはい)となる。また、脊柱の左右の彎曲が強いと側彎となる。なお、脊柱の長さと身長とはかならずしも比例しない。[嶋井和世]

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世界大百科事典内の脊柱の言及

【体】より


[骨格と内臓]
 四肢は芯に骨格をもっているが,頭と胴では,骨格はむしろ体壁の一部をなしており,内部の内臓諸器官を保護している。体を支える軸となる骨格は脊柱で,胴の正中背側部を頸の上端から骨盤まで縦走している。脊柱は椎骨の積重ねでできており,脊椎動物の体幹に共通した体節的構造を示している。…

【骨格】より

…脊椎動物の進化の歴史では,脊索が最初に現れたことはほぼ確かであるが,軟骨と骨とはともに起源がきわめて古く,どちらが先に現れたのかは明らかでない。 脊椎動物の骨格は一般的に,頭骨,脊柱,前肢の骨,後肢の骨,前肢を胴につなぐ前肢帯(鎖骨など),後肢を胴または脊椎につなぐ後肢体(骨盤)からなり,そのほかに多少の付属的な骨格がある。 脊柱は脊索に代わって体の中軸をなす骨格で,これは脊椎(椎骨)という骨(または軟骨)が1列に連結されてできている。…

【脊椎動物】より

…有頭類ともいい,ときに独立の門とされる。
[特徴]
 少なくとも胚には脊索があり,その背側に中空の中枢神経系(神経管),腹側に腸管が位置し,前腸(咽頭)に鰓裂(さいれつ)があり,循環系が閉鎖血管系で毛細血管をもち,体腔があるなどの点は他の脊索動物である尾索亜門(ホヤなど)と頭索亜門(ナメクジウオ)に等しいが,中軸骨格の大部分は脊索と違って分節した脊柱よりなり,前端部に頭骨(頭蓋)がある。脊柱は脊索の周囲の筋節と筋節の間にできた硬骨または軟骨の椎骨(脊椎または脊椎骨)が鎖状に連なったもので,脊索と同じく体の支持器官であるが,それよりじょうぶで,活発な運動に適する。…

※「脊柱」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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