能恵法師絵巻(読み)のうえほうしえまき

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「能恵法師絵巻」の意味・わかりやすい解説

能恵法師絵巻
のうえほうしえまき

東大寺の僧能恵得業が,生前の大願『大般若経』書写の業を果すため,冥界よりよみがえったという仏教説話を描いた絵巻。 13世紀前半の作。紙本着色,1巻。広隆寺蔵。絵は墨の線描主体淡彩を加えたもの。画中に対話や説明の辞句を書込み,詞書と続けて物語を進行させているのが特色現存の1巻は脱落が多く,このほか能恵法師の地獄めぐり蘇生を描いた部分があったと考えられる。また第2段に続く残欠1葉が寺外に伝来している。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

ローマ法王ともいう。ラテン語 Papaの称号はカトリック教会首長としてのローマ司教 (教皇) 以外の司教らにも適用されていたが,1073年以後教皇専用となった。使徒ペテロの後継者としてキリスト自身の定...

教皇の用語解説を読む