能登遺跡(読み)のといせき

日本歴史地名大系 「能登遺跡」の解説

能登遺跡
のといせき

[現在地名]会津坂下町勝大 能登

新鶴にいつる村から北流するみや川の支流出鶴沼いづるま川左岸に位置する。平成二年(一九九〇)磐越自動車道建設に伴う発掘調査が実施され、おもに弥生時代と奈良・平安時代の遺構・遺物が発見された。弥生時代ではいわゆる天王山式期の土器遺物包含層から多量に出土した。これらの土器群を構成する器種には壺・広口壺・甕・蓋などがあるが、なかでも広口壺の出土量が多い。煤の付着状況等から甕同様煮炊用具とされる。土器の表面は縄文土器的な文様で加飾されることが多く、とくに広口壺の口縁から頸部にかけてその傾向が強い。文様は口縁部下端に多用される交互刺突文や弧線などによる沈線文の組合せで描かれる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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