脇挟む(読み)ワキバサム

デジタル大辞泉 「脇挟む」の意味・読み・例文・類語

わき‐ばさ・む【脇挟む】

[動マ五(四)]
わきの下にはさみ抱える。また、しっかりと抱える。「かばんを―・んで家を出る」
しっかりと身につける。また、心にいだく。
社稷くにをうかがふはかりことを―・みいくむ」〈皇極紀〉
[類語]挟むまむ押さえる手挟たばさ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「脇挟む」の意味・読み・例文・類語

わき‐ばさ・む【脇挟・腋挟】

  1. 〘 他動詞 マ行五(四) 〙
  2. わきの下にはさむ。抱きかかえる。また、腰部などにはさむ。
    1. [初出の実例]「腋挟(わきはさむ) 児の泣くごとに 男じもの 負ひみ抱きみ」(出典万葉集(8C後)三・四八一)
    2. 「家につたふる竹光の一腰をわきばさみ」(出典:咄本・鯛の味噌津(1779)土左衛門)
  3. しっかり身につける。また、心にいだく。しっかり召し抱える。わいばさむ。
    1. [初出の実例]「蘇我臣入鹿が君臣(やつこらま)長幼(おいたるわかき)の序を失ひて社稷(くに)を闚(うかか)ふ権(はかりこと)を挟(ワキハサミ)」(出典:日本書紀(720)皇極三年正月(図書寮本訓))
    2. 「自然よき者を脇はさみ候はねば、人あなずり候也」(出典:小早川家文書‐(年未詳)(室町)一〇月二日・小早川弘景置文写)

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