デジタル大辞泉 「摘む」の意味・読み・例文・類語 つま・む【▽摘む/▽撮む/×抓む】 [動マ五(四)]1 指先ではさむ。指先や箸はしなどではさみもつ。「鼻を―・む」「塩をちょっと―・む」2 指先などで取って食べる。また、手軽に食べる。「一つ―・んでください」「すしを―・む」3 重要なところを抜き出す。かいつまむ。「要点を―・んで話す」4 (多く「つままれる」の形で用いる)狐きつねなどが人をだます。化かす。「まるで狐に―・まれたような話」5 俗に、生検を行うこと。「胃の組織を―・む」[可能]つまめる[用法]つまむ・はさむ――「箸はしでつまんで(挟んで)皿に移して下さい」など、間に入れて持つの意では相通じて用いられる。◇「つまむ」は指先または箸などの先を使った動作で、「鼻をつまむ」「箸で煮豆をつまんで食う」のように用いる。◇「挟む」は二つの物の間に何かを入れて動かないようにすることで、「両脚で挟んで締めつける」「小脇に挟む」のように、道具に特別の限定がない。◇「すしをつまむ」「菓子をつまんでください」などの「つまむ」は取り上げて食べる意で、「挟む」とは言わない。◇「机を挟んで向き合う」「人の話に口を挟む」などの「挟む」は「つまむ」に置き換えることはできない。[類語](1)つねる・摘む・挟む つ・む【摘む】 [動マ五(四)]1 (「抓む」とも書く)指先や爪の先ではさみとる。つまみとる。「茶を―・む」「花を―・む」2 (「剪む」とも書く)はさみなどで物の先を切りとる。「枝を―・む」「髪を―・む」3 (1の比喩的用法)大きくならないうちに取り除く。「悪の芽を―・む」4 指先ではさんで持つ。「御裳みもの裾―・みあげ」〈万・四四〇八〉5 指先で強くはさむ。つねる。「わが身を―・んで人の痛さを知れ」「太刀抜きたる腕かひなを捕らへていといたう―・み給へれば」〈源・紅葉賀〉[可能]つめる[類語]つねる・つまむ 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例 Sponserd by
精選版 日本国語大辞典 「摘む」の意味・読み・例文・類語 つ・む【摘・採・抓】 〘 他動詞 マ行五(四) 〙 ( 「つめ(爪)・つま(爪)」と関係ある語か )[ 一 ] 対象物をはさみ切る。① 指先または爪の先ではさみとる。つまみ切る。[初出の実例]「山県(やまがた)に 蒔ける菘菜(あをな)も 吉備人と 共にし都米(ツメ)ば 楽しくもあるか」(出典:古事記(712)下・歌謡)② はさみなどで先を切りとる。短くする。頭髪・植木などを刈り取る。[初出の実例]「禿額は眉かけてつむ〈介我〉 誰れを誰が文珠普賢にうつしけん〈其角〉」(出典:俳諧・陸奥鵆(1697)三)[ 二 ] 対象物をはさむ。① 指先でつまむ。[初出の実例]「ははそばの 母の命(みこと)は 御裳(みも)の裾 都美(ツミ)挙(あ)げ掻き撫で」(出典:万葉集(8C後)二〇・四四〇八)② 指先でつよくはさむ。つねる。つめる。[初出の実例]「万代に心はとけて我が背子が都美(ツミ)し手見つつ忍びかねつも」(出典:万葉集(8C後)一七・三九四〇)「などか来ぬ、訪はぬ、にくし、あからしとて、打ちもつみもし給へかし」(出典:蜻蛉日記(974頃)下)③ 拾いあげる。選びとる。[初出の実例]「寒ぞらにたちぬふ衣の数おほみ 雪程しろき綿ぞつみをく」(出典:俳諧・寛永十三年熱田万句(1636)一〇) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例 Sponserd by