脚夫(読み)キャクフ

デジタル大辞泉 「脚夫」の意味・読み・例文・類語

きゃく‐ふ【脚夫】

運脚うんきゃく」に同じ。
荷物運送などに当たる労働者
郵便配達人の古い言い方。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「脚夫」の意味・読み・例文・類語

きゃく‐ふ【脚夫】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 奈良平安時代、庸(よう)、調の京への運搬に当たった者。運脚(うんきゃく)
    1. [初出の実例]「初定国司巡行并遷代時、給粮馬脚夫之法」(出典:続日本紀‐和銅五年(712)五月甲申)
  3. 荷物の運送などをする労働者。人夫。
    1. [初出の実例]「此二合の長櫃を健(すくよか)なる脚夫(キャクフ)(〈注〉ニンソク)に挑(になは)せ」(出典:読本忠臣水滸伝(1799‐1801)前)
  4. 郵便配達員の古い呼び名。〔音訓新聞字引(1876)〕
    1. [初出の実例]「郵便凾を見るにつけ、脚夫に行き遇ふにつけ」(出典:或る女(1919)〈有島武郎〉後)

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世界大百科事典(旧版)内の脚夫の言及

【運脚】より

…徒歩で物資を輸送する人夫。脚夫,担夫ともいう。律令制においては調の現物を京まで運送する力役はその納入者自身が負担するのが原則とされた。…

※「脚夫」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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