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運脚 うんきゃく

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

運脚
うんきゃく

担夫または脚夫ともいう。奈良,平安時代に,いろいろな貨物をになって運送した人夫をいう。調,庸 (→租・庸・調 ) を地方から京師に運んだのも運脚で,主として正丁 (20~60歳の男子) が,食糧などは各自の負担でこれにあたった。

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デジタル大辞泉の解説

うん‐きゃく【運脚】

奈良・平安時代、租税である調を徒歩で都まで運んだ農民。脚夫。

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百科事典マイペディアの解説

運脚【うんきゃく】

脚夫(きゃくふ)・坦夫(たんぷ)とも。古代,調(ちょう)・(よう)などの貢納物を京まで徒歩で輸送する人夫。《延喜式》では運送する力役は諸国の正丁(せいてい)の義務で,実際に京まで運ぶもの以外は,代りにその運脚の行旅の費用(脚直(きゃくちょく))を負担した。

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世界大百科事典 第2版の解説

うんきゃく【運脚】

徒歩で物資を輸送する人夫。脚夫,担夫ともいう。律令制においては調の現物を京まで運送する力役はその納入者自身が負担するのが原則とされた。その負担者を運脚といい,《延喜式》によれば,正丁を徴発することになっていた。実際に京まで運ぶ者以外はかわりにその運脚の行旅の費用を出さねばならなかった。それを〈脚直(きやくちよく)〉という。その額は1人1日につき米2升,塩2勺で,帰りは半分として計算された。法制上は調庸物等をかついで運搬するのが原則であったが,実際には船などを用いる場合があり,その賃借料等は脚直があてられた。

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大辞林 第三版の解説

うんきゃく【運脚】

律令時代に、租税の庸よう・調を都まで運んだ人夫。農民にとって重い負担となった。運夫。脚夫。担夫。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

運脚
うんきゃく

古代において徒歩で物資の輸送に従事した人夫。地方から中央への貢納物の運送に従事した人夫で、脚夫(きゃくふ)、担夫(たんぷ)とも称される。律令(りつりょう)制下の貢納物は、海運や馬によった舂米(しょうまい)(舂(つ)いて脱穀した米)の一部を除き、主として人力によってその運搬が行われた。これらは、調(ちょう)・庸(よう)のように農民から租税として徴収されたものと、国衙(こくが)において正税(しょうぜい)などにより購入されたものとに大別されるが、前者の運送には、運脚の食料などの経費は租税負担者が負担することとされ、後者の運送には、食料が官給されるのが一般的であった。720年(養老4)に、調庸物を除く、両者の中間に位置する舂米などの貢納物の輸送に際し、帰郷の食料が支給され、さらに724年(神亀1)以後、往復とも食料が支給されることとなった。『延喜式(えんぎしき)』では、(1)運送経費が租税負担者の負担とされるもの(調庸、中男(ちゅうなん)作物)、(2)運脚を雑徭(ぞうよう)によってあて、脚夫に食料を支給するもの(年料舂米、年料別貢雑物など)、(3)食料と功賃が支給されるもの(交易雑物など)、の3種類に区分される。また、このような運脚という労役の負担は、古代の農民の疲弊の一因であったともされている。[加藤友康]

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世界大百科事典内の運脚の言及

【常平倉】より

…設置時期からすると橘奈良麻呂の変による民心の不安を鎮める意図もあったと思われる。常平倉には諸国の公廨稲(くがいとう)の一部をあて,米の安い時期に買い入れて備蓄し,高値のときには市価より安く売り出して米価の調節を図り,得られた利益で京へ調庸を運んできた農民(運脚(うんきやく))が帰郷する際の飢えを救うこととした。平準署を置いて常平倉を管掌したが,意図されたようには機能せず,仲麻呂が没して数年後の771年(宝亀2)に平準署が廃止された。…

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