腰細城跡
こしぼそじようあと
腰細川河口右岸、海岸に向かって突出した標高五三・六メートルの独立山嘴を利用した山城。主郭は山頂部にあり、南北四五メートル・東西三五メートルほどの楕円形をなし、大城の地名がある。主郭西側は四メートルほど低くなった二ノ丸で、城ノ下とよばれ、北端に土塁が認められる。海岸から二ノ丸へ通じる狭い堀坂道は搦手であろう。堀坂道を挟んだ西側は二段になり、上段は御方屋敷、下段は中城の地名が残る。腰細川に面した東側の傾斜面には四段の腰郭が確認される。斜面下、腰細川との間の平坦部の水田は本城とよばれ、ここから主郭へ空堀を兼ねた大手が通ずる。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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