膳部菩岐岐美郎女(読み)かしわでのほききみのいらつめ

朝日日本歴史人物事典 「膳部菩岐岐美郎女」の解説

膳部菩岐岐美郎女

没年推古30.2.21(622.4.7)
生年:生年不詳
聖徳太子最愛の妃。膳部傾子(加多夫古)の娘。膳大娘,膳大刀自,菩支々弥女郎,干食王后とも。推古6(598)年,すこぶる自分と合うという理由で聖徳太子により妃に選ばれ,4男4女を生んだ。太子の意をよく汲んで振るまったため愛されて,同じ墓に入る約束をした。太子が病床につくと看病中に倒れ,太子の亡くなる前日に没した。大阪府南河内郡太子町の叡福寺境内にある磯長陵(墓)に,太子とその母穴穂部間人皇女と合葬された。石室内の3棺のうち,前面乾漆棺がふたつ並ぶが(棺台のみ残存),東が太子で西が菩岐岐美郎女のものだという。<参考文献>「聖徳太子伝暦」(『続群書類従8輯上』),「上宮聖徳法王帝説」(日本思想大系2『聖徳太子集』)

(明石一紀)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

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