自力更生運動(読み)じりきこうせいうんどう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

自力更生運動
じりきこうせいうんどう

昭和初期の疲弊した農村などの救済を目的とする農林省主導の官製運動。 1930年以来の農村恐慌は農村に深刻な打撃を与えたが,斎藤実のいわゆる挙国一致内閣は,農相に新官僚の後藤文夫を起用,農村の自給生活の拡充をはかるべく,農山漁村経済更生運動を展開,推進した。しかし「自力更生」という合言葉による精神運動の側面が強く,運動の裏づけとなるべき政府の具体的対策は,わずかに農業金融,農産物価格,農家負担軽減などについて若干の配慮があるのみであった。この自力更生運動を通じて,農村に対する官僚統制は一層強化された。

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