自動車ナンバー(読み)じどうしゃなんばー

日本大百科全書(ニッポニカ) 「自動車ナンバー」の意味・わかりやすい解説

自動車ナンバー
じどうしゃなんばー

道路運送車両法(昭和26年法律185号)により自動車を特定するためにつけられた番号で、自動車登録番号標車両番号標、臨時運行許可番号標、臨時運転番号標、回送運行許可番号標の総称。自動車ナンバーを表示しなければ道路上での運行はできない。自動車登録番号標は、所轄陸運支局または自動車検査登録事務所を表示する文字、車種別分類番号を示すアラビア数字平仮名の整理文字、4桁(けた)の数字から構成され、標板の塗色が緑地に白文字は事業用、白地に緑文字は自家用となっている。車両番号標は、検査対象軽自動車(三・四輪の軽自動車)については陸運支局または自動車検査登録事務所別の表示、車種別分類番号、整理文字、4桁の数字からなり、塗色は黒地で黄文字が事業用、黄地に黒文字が自家用である。二輪小型自動車については陸運支局または自動車検査登録事務所の表示、整理文字、数字、また、検査対象外軽自動車(二輪の軽自動車など)は分類番号、陸運支局または自動車検査登録事務所の表示、整理文字、数字からなり、ともに塗色は緑地に白文字が事業用、白地に緑文字が自家用である。1998年(平成10)より数字の部分に限り、所有者の好きな番号をつけることができるようになったが、人気の高い番号は抽選となる。またこの場合、ナンバー交付代とは別に手数料がかかる。

[天野和治]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「自動車ナンバー」の意味・わかりやすい解説

自動車ナンバー
じどうしゃナンバー

自動車を運行の用に供するために,国土交通省令で定める位置に見やすいように表示しなければならない番号標。すなわち道路運送車両法により国土交通大臣から交付された自動車登録番号標 (19条) および車両番号標 (73条) をいう。自動車登録番号は,道路運送車両法による検査,登録を受け,国土交通大臣の管理する自動車登録ファイルに登録された番号であり,車両番号は国土交通大臣の管理下にある軽自動車検査ファイル,二輪自動車検査ファイルに記録された番号で,検査対象の軽自動車および二輪の小型自動車につけるものである。所有者はいずれも番号の交付を受けてこれを当該自動車に取付けなければ運行の用に供してはならない (自動車登録番号標にはさらに封印の取付けを必要とする) 。これらの自動車ナンバーは,1つの番号が全国に1台しか存在しないように管理されている。また登録や使用届のない自動車の試運転をする場合は同じく道路運送車両法に定める臨時運行許可番号標 (36条) または回送運行許可番号標 (36条の2) を表示しなければならない。なお,自動車登録ファイルに登録された番号そのものをいうこともある。

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百科事典マイペディア 「自動車ナンバー」の意味・わかりやすい解説

自動車ナンバー【じどうしゃナンバー】

道路運送車両法により陸運局の自動車登録原簿に登録された番号。自動車は登録を受けなければ運行できない。登録により交付される番号標(ナンバープレート)は前・後面の見やすい位置に取りつけ,後面の番号標は陸運局長の封印を受ける。番号標は塗色が事業用は緑地,自家用は白地で,所管陸運事務所の所在地,自動車の種別(2桁〜3桁の数字),一連番号(平仮名と4けたの数字)が表示してある。軽自動車,二輪の自動車では届出により車両番号の指定を受ける。

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世界大百科事典(旧版)内の自動車ナンバーの言及

【自動車登録】より

… 登録はその自動車の使用の本拠を管轄する陸運事務所で受け付けられ,申請には車名・型式,車台番号,原動機の型式など自動車を特定する事項,購入・譲受けなど登録の原因および所有権を証する書面,印鑑証明,住民票など所有者および使用者に関する書面,ならびにその自動車が自動車の安全確保および公害防止に関する保安基準に適合していることを証する自動車検査証が必要である。登録申請が受理されると,自動車登録番号(自動車ナンバー)が指定され,全国の陸運事務所とデータ伝送回線で結ばれている登録センターの登録ファイルに入力・登録され,一元的に管理される。このシステムは1970年に運輸省が電電公社の協力を得て6年をかけ,世界で初めて完成した。…

※「自動車ナンバー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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