興慶宮(読み)こうけいきゅう(その他表記)Xīng qìng gōng

精選版 日本国語大辞典 「興慶宮」の意味・読み・例文・類語

こうけい‐きゅう【興慶宮】

  1. 中国、唐代、長安の東のはずれにあった離宮の名。玄宗が親王時代の住居あとに造営した宮殿で、中宗初年黄龍が現われたと伝わる龍池があった。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「興慶宮」の意味・わかりやすい解説

興慶宮 (こうけいきゅう)
Xīng qìng gōng

中国,唐の宮殿。長安城の三大内の南内。隆慶坊の邸宅を玄宗の開元2年(714)に興慶宮とし,坊名も改め,726年に永嘉・勝業両坊の半分をとって拡充し,728年以後政治の場となった。1958年の調査により,東西1080m,南北1250mの規模が判明した。著名な花萼相輝楼と勤政務本楼は南西隅にあったが,発掘では後者が二重の南牆の内側の牆に連結して東西26.5m,南北19mの規模で検出され,前者は726年の拡張以前の西牆にあったことが判明した。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の興慶宮の言及

【長安】より

…太極宮は宮中の正殿で皇帝の居住する宮,東宮は皇太子の居住する宮,掖庭宮は皇妃,宮女などの居住する宮である。ただ高宗のときから皇帝は城の北東の大明宮に居住するようになったため,太極宮は西内,大明宮は東内と呼ばれ,玄宗のときに興慶坊につくられた興慶宮の南内とあわせて三大内と呼ばれた。太極宮は南面中央に承天門があり,この門で詔令を発布したり赦宥(しやゆう)を行ったりするので前朝と称されたが,この門の次に嘉徳門があり,つづいて太極殿に達する。…

※「興慶宮」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android