般舟三昧経(読み)ハンジュザンマイキョウ

精選版 日本国語大辞典 「般舟三昧経」の意味・読み・例文・類語

はんじゅざんまい‐きょう‥キャウ【般舟三昧経】

  1. 初期の大乗仏教の経典の一つ。一世紀ころの成立。梵本は伝わらず、漢訳に後漢の支婁迦讖訳三巻本のほか数種がある。阿彌陀仏を念ずると十方の仏が目の前に立つという般舟三昧諸仏現前三昧)を明らかにする経典で、特に浄土経典の先駆として注目される。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「般舟三昧経」の意味・わかりやすい解説

般舟三昧経
はんじゅざんまいきょう
pratyutpannabuddha-saṃmukhāvasthita-samādhi-sūtra

仏教経典。サンスクリット原典は散逸。漢訳本の4訳が現存。紀元前後から1世紀頃にかけて成立。般舟三昧を行じると十方の仏が行者の前に立つのを見ると説く。浄土教典の先駆として注目される。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android