船橋宿(読み)ふなばししゆく

日本歴史地名大系 「船橋宿」の解説

船橋宿
ふなばししゆく

[現在地名]船橋市本町一丁目など

房総往還に置かれた宿場で、成田道が分岐する。船橋三村九日市ここのかいち村・五日市いつかいち村・海神かいじん村が一体で人馬役を勤めた(寛政一二年「船橋海神村明細帳」船橋町誌)。ただし船橋宿と公称することは許されていなかった。文禄四年(一五九五)と推定される六月四日の伊奈忠治等連署手形(谷本文書)に「ふなはし」とあり、森山もりやま(現小見川町)より江戸まで柑子を運ぶための人足を出すよう命じられ、慶長七年(一六〇二)と推定される三月の人足手形(同文書)では大和田おおわだ(現八千代市)八幡やわた(現市川市)の間に舟橋と記載され、宿中として人足を負担することを命じられており、すでに交通の要所として人馬継立の機能をもっていたと考えられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の船橋宿の言及

【船橋[市]】より

…人口54万0817(1995)。中心市街の船橋は,船橋大神宮の門前町と佐倉・成田街道の船橋宿,および漁村が結合して発展した町である。市域には総武本線,武蔵野線,京成本線,新京成線,地下鉄東西線,北総開発線が通り,東京との交通が便利なため,近年は東京方面への通勤者の住宅地として人口が急増している。…

※「船橋宿」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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