20世紀日本人名事典 「船津 辰一郎」の解説
船津 辰一郎
フナツ タツイチロウ
明治・大正期の外交官 南京政府経済顧問。
- 生年
- 明治6年8月9日(1873年)
- 没年
- 昭和22(1947)年4月4日
- 出生地
- 佐賀県杵島郡須古村(現・白石町)
- 学歴〔年〕
- 佐賀松陰学舎卒
- 経歴
- 明治22年に大鳥圭介公使の書生として北京や朝鮮漢城に赴く。その傍らで中国語や朝鮮語を修め、27年外務省留学生試験に合格。29年芝罘領事館書記生となり、以後は中国語の才能を買われて主に対中国外交を担当、温厚な人柄のため中国人の知己が多かった。大正15年在ドイツ大使館参事官を最後に退官し、在華日本紡績同業会総務理事に転じた。日中戦争が勃発すると対中和平工作に尽力。その後、上海特別市政府顧問・南京政府経済顧問などを歴任し、終戦後は中国居留の日本人の安全確保と帰国に力を尽くした。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」（2004年刊）20世紀日本人名事典について 情報