船穂郷(読み)ふなおごう

日本歴史地名大系 「船穂郷」の解説

船穂郷
ふなおごう

和名抄」所載の郷で、同書高山寺本など諸本ともに訓を欠いているが、フナホであろう。鎌倉期と推定される某書状(金沢文庫文書)に「ふなをのかう」とみえる。現印西いんざい船尾ふなおが遺称地と考えられており、これを含む一帯に比定される。この地域には古墳時代前期より続く船尾町田ふなおまちだ遺跡前方後円墳を含む船尾町田古墳群があり、奈良・平安時代のきただい遺跡からは祭祀呪術に用いられたと思われる土馬・土製人形が出土している。


船穂郷
ふなおごう

「和名抄」諸本に「船穂」と記され、「布奈保」の訓がある。現浅口郡船穂町地域に比定される。暦応四年(一三四一)八月七日の摂津親秀譲状(士林証文)の惣領能直分に「備中国船尾郷」がみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android