ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「岡山県」の解説
岡山〔県〕
おかやま
人口 192万1525(2015)。
年降水量 1105.9mm (岡山市) 。
年平均気温 16.2℃ (岡山市) 。
県庁所在地 岡山市。
県木 アカマツ。
県花 モモ。
県鳥 キジ。
中国地方南東部,瀬戸内海に面する県。北部は中国山地,中部は吉備高原,南部は岡山平野となり,それらを縦断して吉井川,旭川,高梁 (たかはし) 川などが南流する。南端に児島半島が突出し,瀬戸内海に大小の島々が点在する。気候は瀬戸内気候で南部は温暖,雨が少く,北部山地は気温の年較差が大きい。奈良時代以前は広島県東部の備後国とともに吉備と総称され,山陽道の中心的位置を占めていたが,奈良時代に備前,備中,美作 (みまさか) に分れた。近世には備前は池田氏 31万 5000石の所領として繁栄した。廃藩置県で備前は岡山県,備中は備後の一部とともに小田県,美作は北条県となり,1875~76年に合併すると同時に備後を分離して現在の岡山県となる。かつては繊維工業を主としたが,1955年以降,倉敷 (水島) 地区に臨海工業地域が造成され,石油化学,鉄鋼,機械工業が発展している。岡山平野の北部は果樹園芸が盛んで,モモやブドウを多く産し,特にガラス温室栽培のマスカットが知られる。南部の児島湾干拓地は日本の機械化農業の発祥の地として有名。地下資源では新見付近の石灰岩,三石のろう石,人形峠のウラン鉱などがある。海岸部一帯は瀬戸内海国立公園,北部の山地は大山 (だいせん) 隠岐国立公園,氷ノ山後山那岐山国定公園に属し,そのほかに岡山市の後楽園,倉敷市の大原美術館など観光資源も多い。 78年北部に中国縦貫自動車道が通じ,88年瀬戸大橋が開通,同年岡山新空港が開港。 93年山陽自動車道,97年には瀬戸大橋経由で日本海側と結ぶ岡山自動車道が開通した。
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