船通川(読み)ふなどおりがわ

日本歴史地名大系 「船通川」の解説

船通川
ふなどおりがわ

北は南山みなみやまから南は新田(現酒田市)地内まで、庄内砂丘東側沿いに月光がつこう川と日向につこう川を結ぶ南北七キロの運河。現在は西通にしどおり川とよばれる。船通川は江戸期の通称。庄内が最上氏領のとき遊佐郷年貢米酒田蔵に運送するために掘られたものと伝える。各地の年貢米は鳥海山を水源とする中小河川を通して当川に集められ酒田に下された。正保庄内絵図(本間美術館蔵)に流路が描かれている。寛文一一年(一六七一)の遊佐郷舟入御普請場間数書上(大泉紀年)に「舟入通路」とみえ、延享二年(一七四五)の家記(佐藤文書)には「船通」、同四年の覚書(来次文書)には「西船通」、宝暦五年(一七五五)の口上之覚(佐藤文書)には「御年貢運送之堰」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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