色視症(読み)シキシショウ(その他表記)chromatopsia

デジタル大辞泉 「色視症」の意味・読み・例文・類語

しきし‐しょう〔‐シヤウ〕【色視症】

無色のものに色がついて見える症状水晶体の摘出手術後の赤視症や青視症、サントニン中毒による黄視症などがある。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「色視症」の意味・わかりやすい解説

色視症
しきししょう
chromatopsia

後天性色覚異常の一種で、色のないものが彩色されて見えたり、色のあるものが違った色に見えたりする現象をいう。物理的要因によるものとしては、網膜前出血による赤視症erythropsiaのほか、サントニン中毒による黄視症xanthopsiaや、中心性網脈絡膜炎でおこる緑視症chloropsia、および白内障手術後に生じる青視症cyanopsiaなどがある。心理的要因によるものは、ヒステリー神経衰弱慢性アルコール中毒アルコール依存症)などの機能的疾患に現れ、色の見え方は種々で一定の傾向はない。心理的要因でおこるものは、色覚の生理では解決できないものがほとんどである。

[太田安雄]

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