芭蕉科(読み)ばしょうか

精選版 日本国語大辞典 「芭蕉科」の意味・読み・例文・類語

ばしょう‐かバセウクヮ【芭蕉科】

  1. 〘 名詞 〙 単子葉植物の科名。世界に二属約四〇種あり、アフリカ、アジア、オーストラリアの熱帯を中心に分布する大形の多年草で、普通、根茎が分枝して、それぞれに葉を出し、株立ちになる。葉鞘は葉が互いにその下部で巻き合っているので、一見、茎のように見え、この仲間バナナでは数メートルの高さに達する。葉は卵形で大きく、丈夫な中肋があり、中肋から葉縁に向かって平行脈が走っているが、葉脈は互いに葉縁で結合しないので、葉は裂けやすい。花は鮮かな色のある仏炎苞に覆われていて、二次的に総状花序様に配列される。三性花で、左右相称。花被は六個だが、うち五個は合生し、一個が離生している。雄しべは六個で、時にそのうち一個が退化雄しべになっている。子房下位で三室、各室に一~多数の胚珠がある。果実は液果。日本には自生種はないが、暖地バショウを、温室でバナナを栽培する。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

関連語 名詞

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android