葉鞘(読み)ようしょう

精選版 日本国語大辞典 「葉鞘」の意味・読み・例文・類語

よう‐しょう エフセウ【葉鞘】

〘名〙 植物で、葉柄基部が発達して鞘状となり茎を抱擁または包囲する部分イネ科・カヤツリグサ科・タデ科セリ科の植物にみられる。

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デジタル大辞泉 「葉鞘」の意味・読み・例文・類語

よう‐しょう〔エフセウ〕【葉×鞘】

葉の基部がさや状になり、茎を包む部分。カヤツリグサなどにみられる。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「葉鞘」の意味・わかりやすい解説

葉鞘
ようしょう

葉の基部が茎を抱き包むように発達しているとき、これを葉鞘という。托葉(たくよう)と相同であるとする考え方もあるが、確証はない。葉鞘として同じような形を示すものであっても、学問的には異なった起源のものがあると考えるのが妥当であろう。イネ科の植物には葉鞘がみられるが、ショウガバショウシュロなどでは、葉鞘が重なり合って、幾重にも茎を取り巻く形となる。単子葉植物にその例が多いが、双子葉植物の葉にも認められる(セリ科、タデ科など)。

[原 襄]

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世界大百科事典(旧版)内の葉鞘の言及

【葉】より


[形成]
 葉は茎に側生するが,茎頂付近で茎の生長点よりやや下がった位置に葉原基leaf primordiumができる。葉原基は少し大きくなると上下の二つの部分がはっきりしてきて,下部の葉基からは葉鞘(ようしよう)と托葉,上部の上葉から葉身と葉柄がつくられる。葉鞘leaf sheathは単子葉植物によくみられるもので,幼葉や生長点を保護している。…

※「葉鞘」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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