花の袂(読み)はなのたもと

精選版 日本国語大辞典 「花の袂」の意味・読み・例文・類語

はな【花】 の 袂(たもと)

※栄花(1028‐92頃)見はてぬ夢「世の中の薄鈍など果てて、花のたもとになりぬるも」
※御堂関白集(1027頃)「しるらめや日数のみふるながめには花の袂もただならぬかは」
③ =はな(花)の衣③《季・春》 〔俳諧・増山の井(1663)〕
④ =はな(花)の衣④《季・春》
※歌仙本貫之集(945頃)三「かりにのみ人の見ゆれば女郎花はなの袂ぞ露けかりける」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「花の袂」の意味・読み・例文・類語

はな‐の‐たもと【花の×袂】

はなやかな衣服。また、その袂。
「いつしかもかへつる―かな時にうつるはならひなれども」〈長秋詠藻・中〉
花を袂に見立てていう語。
「かりにのみ人の見ゆれば女郎花をみなへし―ぞ露けかりける」〈拾遺・秋〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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