花並山(読み)はななみやま

日本歴史地名大系 「花並山」の解説

花並山
はななみやま

瘤木こぶのき集落北方にある。標高約一〇〇メートル。「続日本紀」文武天皇四年(七〇〇)二月八日条に「令丹波国献錫」とあり、同書天平神護二年(七六六)七月二六日条に次の記事がある。

<資料は省略されています>

これによると、奈良時代に昆解宮成という者が「華浪山」で白鑞に似た鉱物を得て献じた。これで鋳造した器は唐物に劣らないといい、真の白鑞で鋳た鏡を合わせ献じた。これにより宮成は外従五位下に叙せられ、十数斤を授かった。しかしこの鉱物を鋳工とともに宮成にも鋳練させたところ、成功しなかったので、宝亀八年(七七七)に出発した遣唐使羽栗翼が持参して楊州の鋳工にみせたところ、純粋のものではないということであった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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