白鑞(読み)シロメ

デジタル大辞泉 「白鑞」の意味・読み・例文・類語

しろ‐め【白×鑞/白目】

すずと鉛との、ほぼ4対1の合金。錫細工の接着銅合金などに使う。アンチモン砒素ひそをまぜたものをいうこともある。しろみ。しろなまり。ピューター

びゃく‐ろう〔‐ラフ〕【白×鑞】

すずのこと。また、錫ととの合金。しろめ。はくろう。

しろ‐み【白×鑞】

しろめ(白鑞)」に同じ。
白銅はくどう
「―の御鏡はとぎにくく侍る」〈七十一番職人歌合・中〉

はく‐ろう〔‐ラフ〕【白×鑞】

びゃくろう(白鑞)

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精選版 日本国語大辞典 「白鑞」の意味・読み・例文・類語

しろ‐め【白鑞・白目】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 錫四、鉛一の合金。合口(あいくち)などの錫細工品の接着、さびを防ぐため銅容器の内側にはるのに用いる。ハンダにくらべ、錫の量が多い。しろみ。白鉛。〔和漢三才図会(1712)〕
  3. しろめせん(白鑞銭)」の略。
    1. [初出の実例]「深川平野新田にて白目をゐる」(出典:随筆・守貞漫稿(1837‐53)七)

びゃく‐ろう‥ラフ【白鑞】

  1. 〘 名詞 〙
  2. (すず)をいう。〔爾雅‐釈器〕
  3. 錫四、鉛一の合金。しろめ。
    1. [初出の実例]「伊予国献白」(出典:続日本紀‐文武二年(698)七月乙亥)

しろ‐み【白鑞】

  1. 〘 名詞 〙
  2. しろめ(白鑞)
  3. 白い銅。白銅のこと。〔日葡辞書(1603‐04)〕

はく‐ろう‥ラフ【白鑞】

  1. 〘 名詞 〙びゃくろう(白鑞)

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世界大百科事典(旧版)内の白鑞の言及

【鑞付】より

…銀鑞の場合は600~900℃で物理的性質が良い。軟鑞は普通はんだ,白鑞と称され,スズ(錫)と鉛の合金をいい融点は180~300℃で物理的性質が悪いが,手軽に接合できるので多く用いられ,われわれの周囲にもよく見うけられる。硬鑞には金鑞,銀鑞,シンチュウ(真鍮)鑞,洋銀鑞,四分一(しぶいち)鑞,赤銅鑞,サハリ鑞,銅鑞などがあり,古くは銀鑞が使用された。…

※「白鑞」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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