日本歴史地名大系 「花塚山」の解説 花塚山はなづかやま 福島県:伊達郡川俣町花塚山川俣町と相馬郡飯舘(いいたて)村の境界の山地の主峰。標高九一八・五メートル、最新期花崗岩類で構成される。花塚山・岩幣(がんへい)山・日(ひ)山の三山が連なり、東(ひがし)山ともよばれるが、昔は日頭(ひがしら)山と称したという。小手風土記(川俣町史資料)は小手(おで)五岳の一つで、慈覚大師が護摩修法中に華塚大権現が降臨したと伝える。通夜(つや)堂といわれる長床の籠り小屋に不動明王二童子を祀り、対面(たいめん)石・籠り石・御室(おむろ)岩・不動(ふどう)石・屏風(びようぶ)石・烏帽子(えぼし)石・鎮護(ちんご)岩・護摩壇(ごまだん)石・胎内潜(たいないくぐ)りなどの大石・名石は霊神霊仏の影向といわれ、巨石・山岳信仰の地であったと推定される。花塚山大権現は、社家では木花咲耶姫、寺家では大日如来を祀るとされる。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by