川俣町(読み)かわまたまち

日本歴史地名大系 「川俣町」の解説

川俣町
かわまたまち

面積:一二七・六六平方キロ

中通りの北部、阿武隈川の支流広瀬ひろせ川の上流域に位置し、東は相馬郡飯舘いいたて村、西は飯野いいの町、北は月舘つきだて町、南は安達郡東和とうわ町・岩代いわしろ町と双葉郡浪江なみえ町。花塚はなづか山・口太くちぶと山・木幡こはた山・女神めがみ山などに囲まれた川俣盆地を中心に集落が形成され、東西に国道一一四号、南北に同三四九号や、県道川俣―原町はらまち線、川俣―安達線、二本松―川俣線などが集中し、道路交通はよく発達している。縄文時代の庚申森こうしんもり遺跡・広畑ひろはた遺跡など著名な考古遺跡がある。町域は「和名抄」の信夫しのぶ安岐あき郷に比定され、東福沢ひがしふくざわの薬師堂には平安時代の薬師如来が安置されている。鎌倉時代には奈良興福寺領の小手おで(小手保庄)が成立した。南北朝時代は河俣かわまた(城ノ倉城)で合戦が繰返され、のち川俣氏が居住した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「川俣町」の意味・わかりやすい解説

川俣〔町〕
かわまた

福島県北東部,阿武隈高地にある町。 1955年近隣7村と合体。古くから養蚕製糸絹織物業が盛んで,大正初期までは生糸市や羽二重市が開かれた。町内には小工場が多く,白壁の独特の機屋 (はたや) がいまでもみられる。現在では輸出向け羽二重は絹,化学繊維織物の広幅織機業に転じた。山間部ではシイタケタバコを産する。国道 114号線,349号線が通る。面積 127.70km2人口 1万2170(2020)。

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