花魁・娼妓(読み)おいらん

精選版 日本国語大辞典 「花魁・娼妓」の意味・読み・例文・類語

おいらん【花魁・娼妓】

〘名〙 (江戸吉原で、妹分の女郎や禿(かぶろ)などが、姉女郎を「おいらの(姉女郎)」といったところから出た語という)
① 姉女郎。
※洒落本・遊子方言(1770)発端「おかさんに、おゐらんで、おっしゃりんす」
※雑俳・柳多留‐四七(1809)「おいらんに叱られんすとけちな晩」
② 転じて、位の高い遊女の称。普通、部屋持ち以上の遊女にいう。
※洒落本・通人の寐言(1782)下「部やもちからの女郎をば、おいらんとせうすべし」
③ 一般の女郎。娼妓
当世書生気質(1885‐86)〈坪内逍遙〉七「遊郭(くるわ)詐譎(うそ)の世界にして、娼妓(オイラン)・幇間(たいこもち)芸者
⑤ そらまめをいう。盗人仲間の隠語
※いやな感じ(1960‐63)〈高見順〉二「天竺のオイラン━ソラマメのこと」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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