苗羽村
のうまむら
[現在地名]内海町苗羽
内海湾に面し、東は坂手村、西は安田村と接する。村内に馬木の地名があり、「続日本紀」にみえる「小豆島牧」は当地一帯にあったと考えられている。苗羽村は隣接坂手および古江の両村から漸次西進した住民によって形成されたと伝え(苗羽村誌)、とくに中世末、伊予水軍河野氏没落とともにその一派久留島氏が坂手に居を定め、その一族が当村へも移住し年寄役などを勤めて村政の中心となった。明応九年(一五〇〇)正月の利貞名外田畠塩浜等日記(赤松家文書)には苗羽・午き・あしノ浦・石井などの村内の地名が散見する。
近世、草加部郷の枝村。慶長一〇年(一六〇五)の検地では高一四八石余(小豆島全図)、延宝七年(一六七九)検地では高三三九石余・反別三九町一反余(田九町九反余・畑二七町八反余・屋敷一町四反余)、鰯網一、塩浜三町六反余(苗羽村誌)。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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