日本大百科全書(ニッポニカ) 「若松半島」の意味・わかりやすい解説
若松半島
わかまつはんとう
福岡県北端、響灘(ひびきなだ)に臨み洞海湾(どうかいわん)を抱く半島。北九州市若松区がほぼ全域を占め、東西約13キロメートル、南北約5キロメートルで、東部はおもに花崗(かこう)岩および中生層からなる石峰(いしみね)地塁(山地)、西部は第三紀層の低丘陵地が広がる。東端の洞海湾口部に発達した砂嘴(さし)と埋立地の上に若松の市街地が形成され、対岸の戸畑(とばた)とは若戸大橋(わかとおおはし)で結ばれている。近年、響灘開発により大規模な埋立地が北東方向に拡大している。西部の丘陵地は早くから近郊農業地帯として知られ、ハクサイ、キャベツなどの生産が盛んであるが、住宅地化も進行しつつある。北西部の響灘海岸は玄海(げんかい)国定公園に含まれ海水浴などでにぎわう。
[石黒正紀]