若王子村(読み)にやくおうじむら

日本歴史地名大系 「若王子村」の解説

若王子村
にやくおうじむら

[現在地名]藤枝市若王子一―三丁目・五十海いかるみ一丁目・同四丁目・藤枝五丁目・天王町てんのうちよう一丁目・若王子・藤岡ふじおか一丁目・同五丁目

東海道藤枝宿の北に位置し、志太しだ郡に属する。村内に蓮華寺れんげじ池があり、東海道に面する南部は宿の上伝馬かみでんま町と吹屋ふきや町を構成している。当地には地名の由来となった若一王子にやくいちおうじ神社がある。戦国時代には今川氏の直轄地があったと思われ、永禄一二年(一五六九)閏五月二日に三浦義次が父元辰のもっていた藤枝若王寺代官職を今川氏真から安堵されている(「今川氏真判物写」記録御用所本古文書)。元亀二年(一五七一)三月五日には義次は氏真から若王寺代官分一〇分一のほかに、離反した旧臣興津美濃入道が所有した同所の屋敷や山茶園を与えられた(「今川氏真朱印状写」同古文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報