茅部場所(読み)かやべばしよ

日本歴史地名大系 「茅部場所」の解説

茅部場所
かやべばしよ

箱館付近から東蝦夷地沿岸に広がる箱館六箇場所(持場)の一つ。茂無部もなしべ川付近を境に野田追のだおい場所と接し、松屋崎まつやざき(現砂原町)付近を境に尾札部おさつべ場所と接する。「福山秘府」の元禄八年(一六九五)一〇月の記事に、野田追場所の知行主新井田権之助と茅部場所の知行主北見助右衛門の場所境をめぐる訴訟について記され、この頃すでに商場で松前藩の重臣北見家の知行地であったことが判明する。元文四年(一七三九)頃「カヤベト申地、北見与五左衛門殿御預リ、鯡数子、昆布、夏ノ出物、十月之初より膃肭臍取申候、運上金弐拾両壱ケ年ニ指上ケ、亀田村ト申所ノ者共年々商売仕候」(蝦夷商賈聞書)とあって、知行主名・産物・運上金がわかる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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