茶碗盛(読み)チャワンモリ

精選版 日本国語大辞典 「茶碗盛」の意味・読み・例文・類語

ちゃわん‐もり【茶碗盛】

  1. 〘 名詞 〙 ふた付きの茶碗に盛った、料理のはじめに出す薄味吸い物をいう。キスエビ貝柱など淡泊な材料を用いることが多い。茶碗物。茶碗。
    1. [初出の実例]「あわびを玉子とぢにして、ちゃわんもりにたのみたい」(出典:洒落本・広街一寸間遊(1778))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の茶碗盛の言及

【会席料理】より

…《守貞漫稿》によると,天保(1830‐44)初年ごろから会席料理がはやったというが,それ以前の文政7年(1824)刊の《江戸買物独案内》を見ると両国薬研堀(やげんぼり)の川口忠七,下谷大恩寺前の駐春亭,向島の平岩,真崎(まつさき)の甲子屋ほか多くの店が会席料理を称している。献立には多少の変遷,異動があったように思われるが,最初に蒸菓子を出して煎茶を勧め,そのあと酒のコースに入って,まず味噌吸物,つづいて口取肴(くちとりざかな),二つ物,刺身,茶碗盛(ちやわんもり)またはすまし吸物が供され,それから一汁一菜と香の物で飯となるものだったようである。口取肴はいまいうところの口取,二つ物は甘煮(うまに)と切身の焼魚で,それぞれ別の鉢に入れて供された。…

※「茶碗盛」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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