草堂寺
そうどうじ
[現在地名]白浜町富田 円光
熊野街道大辺路富田坂の北麓にある。山号は南昌山、臨済宗東福寺派で、本尊は阿弥陀如来。天明七年(一七八七)画家長沢蘆雪が来寺して作品を残し、蘆雪寺の名で知られる。「続風土記」によると境内周り八八間で、本堂は間口八間半・奥行六間。観音堂・地蔵堂・鐘楼・鎮守三社・僧坊があった。古くは真言宗で円光寺と称し、慶安三年(一六五〇)高瀬村(現白浜町)の中岩久熙の弟洞外が再興し草堂寺と改称、禅宗となったと伝え、洞外に帰依した一条家および九条家の祈願所であった。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
Sponserd by 