荒川本郷村(読み)あらかわほんごうむら

日本歴史地名大系 「荒川本郷村」の解説

荒川本郷村
あらかわほんごうむら

[現在地名]阿見町荒川本郷

阿見原の南に続き、村の中央を乙戸おつと川が流れる。中世信太しだ庄に属し、実穀じつこく村、おき(現土浦市)とともに荒川郷を形成した(「江戸崎領常陸国信太庄荒川郷実穀村村書上」野口家文書)。本郷村ともいい、元徳元年(一三二九)一一月七日の関東裁許状(東寺百合文書)

<資料は省略されています>

とあり、信太庄雑掌定祐は、地頭遠江式部大夫守政が同庄内本郷一方分の正中元年(一三二四)から嘉暦三年(一三二八)までの年貢五貫文を、地頭遠江幸寿丸が同じく四貫文を対捍していると訴えている。守政・幸寿丸は北条氏の一門と思われる。元徳元年一一月日の地頭代良円請文(東寺古文零聚)

<資料は省略されています>

とあり、以下納入金額と請取の記録があるので、地頭からの年貢納入があり、東寺の荘園経営が軌道に乗り始めたことを物語る。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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