荒田浜(読み)あらたはま

日本歴史地名大系 「荒田浜」の解説

荒田浜
あらたはま

[現在地名]鹿児島市下荒田二丁目・天保山町など

近世の荒田村の海岸部で、塩田が営まれていた。谷山たにやま筋に沿って荒田八幡宮前から樺山殿かばやまどん屋敷(現八幡小学校)の間に浦町屋敷が置かれていた。文政九年(一八二六)頃の屋敷数二〇、人数は明和九年(一七七二)一二三・寛政一二年(一八〇〇)九八・文政九年八八(「鹿児島県史」「薩藩政要録」など)。浦町人は漁業製塩に従事した。弓場ゆみば浜ともよばれ、明暦元年(一六五五)節々急用の魚を献上することが命じられるとの理由で加子銀は免じられた(列朝制度)。文化三年(一八〇六)改の諸浦御奉公並万上納物定(同書)に鹿児島荒田の弓場浜として浦水手役は免除、魚運上銀二二匁とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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