朝日日本歴史人物事典 「菅原善主」の解説
菅原善主
生年:延暦22(803)
平安前期の官人。清公の3男,道真の叔父。容儀美しく,弁才があったといい,天長2(825)年文章生試に及第,その後弾正少忠に。承和1(834)年藤原常嗣が遣唐大使に任じられたとき,判官に任命され,親子2代(父清公も判官として入唐)が起用されたことになる。同3年7月に出発したが,渡海は困難を極め,3度目でようやく実現した。これが事実上最後の派遣となる。同6年8月帰国。翌9月その功で従五位下に昇進。その後伊勢介,主税頭などを歴任,仁寿2(852)年6月勘解由次官となったが5カ月後に病没した。
(村井康彦)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報