20世紀日本人名事典 「菊池鋳太郎」の解説
菊池 鋳太郎
キクチ チュウタロウ
明治〜昭和期の彫刻家
- 生年
- 安政6年11月15日(1859年)
- 没年
- 昭和19(1944)年
- 出生地
- 江戸
- 学歴〔年〕
- 工部美術学校〔明治15年卒〕
- 経歴
- はじめ洋画家・国沢新九郎の画塾に学ぶ。明治9年工部美術学校の彫刻学科に入学し、イタリア人彫刻家ラグーザに師事した。15年に同校を卒業した後は彫刻家として活動し、22年明治美術会の創立に参画。28年には同会第7回展で展覧会委員を務めた。29年黒田清輝・久米桂一郎ら新派の芸術家たちとはかって白馬会を設立、以後はその主要同人として活躍し、白馬会第1回展では「久米民之助氏之像」を出展して評判となった。31年には白馬会研究所開設に伴い、約1年間自宅を提供。42年日英博覧会の開催にあたり、久米らとともに渡欧。我が国における洋風彫刻の先駆者の一人であり、肖像や塑像を得意としたが、晩年は石膏を用いた複製作りを専らとした。作品は他に「獅子」「犬」などがある。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報