菊紋(読み)きくもん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「菊紋」の意味・わかりやすい解説

菊紋
きくもん

菊花や菊花葉をかたどった紋章。菊は古代中国で,観賞に供するほか,延命長寿の薬とされ,特に重陽の節句に菊酒を飲むなど,百花のうち最も精気のある花とされた。この思想が日本に伝来し,平安時代に好まれて,朝廷でその文様が衣服や輿車 (よしゃ) ,刀剣,懐紙などに用いられ,天皇家の紋章として今日にいたっている。また菊の文様は前 3000年のバビロニアの遺物にあり,古代インドの仏教遺物,朝鮮,高麗時代の陶磁器や漆器にもよく用いられた。菊と他の文様とで構成した菊桐文,菊唐草文,菊水文,菊籬 (まがき) 文,菊に雪輪文などがある。

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