華台院跡(読み)けだいいんあと

日本歴史地名大系 「華台院跡」の解説

華台院跡
けだいいんあと

[現在地名]大津市坂本本町

「阿娑縛抄諸寺縁起」に首楞厳しゆりようごん院の南東に位置するとあり、兜率とそつ谷の恵心えしん院付近であったとみられる。現存しない。恵心僧都源信が寛弘二年(一〇〇五)一二月の六四歳のとき権少僧都を辞任し(僧綱補任)、ひたすら浄土の行を修さんがため隠居し精舎を建立したのが当院の始まりとされる(延暦寺首楞厳院源信僧都伝)。なお「山門堂舎記」は創建を長保三年(一〇〇一)とする。安置仏に花山法皇の造立と伝える一体を含む丈六の阿弥陀仏が三体あり、源信はここで道俗結縁の人々とともに迎講を始修した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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