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練(り)供養/邌り供養 ネリクヨウ

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デジタル大辞泉の解説

ねり‐くよう〔‐クヤウ〕【練(り)供養/×邌り供養】

寺院の法会で、来迎(らいごう)する諸菩薩(ぼさつ)に仮装して練り歩く仏事。5月14日の中将姫の忌日に行われる奈良の当麻寺(たいまでら)のものが有名。 夏》「―まつりがほなる小家かな /蕪村
寺の行事の際、稚児などをまじえて、音楽を演奏しながら行列して歩くこと。お練り。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

練供養
ねりくよう

寺院の法会(ほうえ)で練行列をする仏教行事。二十五菩薩来迎会(ぼさつらいごうえ)、引接会(いんじょうえ)、迎接会(ごうしょうえ)、練道(れんどう)、迎講(むかえこう)などともいう。西方浄土から観音(かんのん)・勢至(せいし)以下二十五菩薩が来迎して衆生(しゅじょう)を浄土に導くという浄土思想や弥陀(みだ)・聖衆(しょうじゅう)迎接の信仰に根ざしたもので、11世紀以降盛んに催された。奈良県葛城(かつらぎ)市當麻寺(たいまでら)、京都市東山区泉涌寺即成(せんにゅうじそくじょう)院、岡山県久米(くめ)郡久米南(くめなん)町誕生寺など、現在各地に残っている。當麻寺の練供養は毎年5月14日(もと旧暦4月14日)、一山の僧侶(そうりょ)と菩薩講中によって行われる。當麻寺は763年(天平宝字7)に藤原豊成(とよなり)の娘中将姫(ちゅうじょうひめ)が入寺し、當麻曼荼羅(まんだら)を織ったことで知られるが、練供養はこの中将姫の浄土往生に擬して行うもの。境内の裟婆(しゃば)堂と曼荼羅堂(極楽堂)の間に長い橋を特設し、あらかじめ裟婆堂に安置された中将姫の像を二十五菩薩に扮(ふん)した講中がこの橋を渡って迎えに行き、やがて浄土(曼荼羅堂)に帰る。大和(やまと)地方では「當麻のレンゾ」の名で親しまれているが、レンゾは練道の訛(なま)りと思われる。[渡辺伸夫]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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世界大百科事典内の練(り)供養/邌り供養の言及

【お練り】より

…江戸においても山王祭,神田祭に出された山車人形の趣向は,ただちに歌舞伎舞台で踊られ,仮装の踊子行列や作り物の風流など,各町ごとの趣向が競われ,多くの番付が残る。寺院でのお練りは,浄土信仰にもとづき菩薩たちが来迎する様子を具現するもので,練供養(ねりくよう),来迎会(らいごうえ),菩薩練道などとも呼ばれる。奈良県北葛城郡当麻町の当麻寺や,京都市東山区即成院,大阪市平野区大念仏寺のものなどが有名で,京都の教王護国寺(東寺)などには,平安期から鎌倉時代の菩薩行道面も残る。…

【来迎会】より

…念仏行者が臨終のとき,仏・菩薩が迎えに来て,極楽浄土に引きとるさまを儀式化した法会。迎講(むかえこう),迎接会(ごうしようえ)ともいい,練供養(ねりくよう)とも俗称する。阿弥陀信仰に基づく法会である。…

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