精舎(読み)しょうじゃ(英語表記)vihāra

  • しょうじゃ シャウ‥
  • しょうじゃ〔シヤウ〕
  • せいしゃ

翻訳|vihara

世界大百科事典 第2版の解説

サンスクリットのビハーラの漢訳語で,仏教寺院のこと。仏道に精進する者が住む舎という意味。釈迦が主として説法した五つの僧院たる祇樹給孤独園(ぎじゆぎつこどくおん)精舎,鷲嶺(じゆれい)精舎,獼猴江(みこうこう)精舎,菴羅樹園(あんらじゆおん)精舎,竹林精舎天竺五精舎といい,なかでも須達(しゆだつ)長者舎衛城の南にたてた祇樹給孤独園精舎は,祇園精舎略称で,日本の文学でも親しく用いられた。中国や日本における五山の制は,天竺五精舎にならったものである。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

仏道修行者の住居で、一般に僧院、寺院ともいう。パーリ語のアーラーマārāma、サンスクリット語のビハーラvihāraの訳。道に精進する僧尼が住む堂舎という意味である。精舎の始まりは王舎城(おうしゃじょう)の竹林(ちくりん)精舎であり、また須達(スダッタ)長者が釈尊(しゃくそん)(釈迦(しゃか))に寄進した舎衛城(しゃえいじょう)(シュラーバスティー)の祇園(ぎおん)精舎とともに有名である。

[阿部慈園]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙 (vihāra の訳語。智徳を精練する者の屋舎の意) 仏語。僧侶が仏道を修行する所。てら。寺院。
※続日本紀‐養老二年(718)一〇月庚午「其居非精舎、行乖練邪、任意入山」
※反故集(1671)上「世人は精舎(シャウジャ)を穢して逍遙の園と作(なし)」 〔翻訳名義集‐七〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典内の精舎の言及

【寺院】より

…仏教の宗教活動の中心となる建物およびその所在する領域(境内)。精舎(しようじや),僧伽藍(そうぎやらん)(伽藍(がらん)),仏刹(ぶつさつ),寺(てら)などとも呼ばれ,仏舎利をまつる塔,仏像や諸尊像をまつり仏事供養を行う諸堂,僧侶の修行のための諸施設,布教のための諸施設などを含む。
[インド]
 仏教寺院は,釈迦が比丘(びく)たちの修行のため,雨季に一定の土地を画して(結界)止住させた(安居(あんご))ことに始まる。…

【寺院建築】より

…迦葉摩騰(かしようまとう)が白馬に経典を積んで来って初めて漢に仏典をもたらし,外客接待施設の鴻臚寺に入り,後に仏寺を建立して白馬寺と呼ばれたという説話がある。仏陀をまつるところを指す浮屠祠(ふとし)の名は後漢代から,学舎の意の精舎も魏・晋代(3世紀)から用いられた。南北朝(5~6世紀)ころから浮屠は仏塔のみを指すようになり,寺院全体はsaṃghārāma,āraṇyaの音を移した僧伽藍(そうぎやらん)(僧伽藍摩ともいう),阿蘭若などとも呼ばれ,また伽藍,蘭若などと略称されることが多くなった。…

【ビハーラ】より

…サンスクリットで散策すること,およびその場所をさす原義から,仏教やジャイナ教の出家者の住房,さらには僧院,精舎を意味し,音訳して毘訶羅(びから)という。出家修行者は元来は遊行を続け定住せず,遊行が不可能な雨季には仮設の住房で共同生活を送った。…

※「精舎」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

今日のキーワード

ノーブレスオブリージュ

《「ノブレスオブリージュ」とも》身分の高い者はそれに応じて果たさねばならぬ社会的責任と義務があるという、欧米社会における基本的な道徳観。もとはフランスのことわざで「貴族たるもの、身分にふさわしい振る舞...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

精舎の関連情報