精選版 日本国語大辞典 「落し話」の意味・読み・例文・類語
おとし‐ばなし【落話・落咄】
- 〘 名詞 〙
- ① 終わりに、しゃれや語呂合わせなどで、「落ち」を付けて、面白く結ぶ話。軽口。落語。
- ② 転じて、はなし家。落語家。
- [初出の実例]「落語家(オトシバナシ)を連れて来て」(出典:合巻・教草女房形気(1846‐68)三)
落し話の語誌
( 1 )はじめは単に「はなし」、天和・貞享(一六八一‐八八)のころ上方で「軽口」「軽口ばなし」と呼ばれ、明和・安永(一七六四‐八一)のころから江戸小咄の流行にともなって「おとしばなし」と呼ぶようになった。
( 2 )あて字「落語」を音読みした「らくご」は明治二〇年代(一八八七‐九六)から普及し始め、ラジオ放送によって昭和に入ってから一般に「らくご」と呼ぶようになった。