日本歴史地名大系 「落地遺跡」の解説 落地遺跡おろちいせき 兵庫県:赤穂郡上郡町落地村落地遺跡[現在地名]上郡町落地千種(ちくさ)川中流域右岸に合流する安室(やすむろ)川の支流梨(なし)ヶ原(はら)川に刻まれた、標高六三メートル前後の狭い谷間に立地する。落地八反坪(おろちはつたんつぼ)遺跡とも称する。当地は大酒(おおざけ)から飯坂(いいざか)を通って船坂(ふなさか)峠に抜ける古代山陽道が通じていたと想定されている。平成二年(一九九〇)・同三年に発掘調査が行われ、当遺跡の南東部に隣接する地点も平成元年に発掘が実施された。遺構は掘立柱建物群と道路跡が対になって発見された。中心建物は南に門をもち柵に囲まれた南北約二三メートル・東西約三〇メートルの中に東西棟の中央建物と、その両脇に南北棟の建物各一棟が配されていた。中心建物群の北東部には五棟以上の掘立柱建物群がある。これら建物群に沿う南側には幅約一〇メートルの直線道路が走り、道路敷の部分には建物遺構はみられない。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報