落行く(読み)オチユク

デジタル大辞泉 「落行く」の意味・読み・例文・類語

おち‐ゆ・く【落(ち)行く】

[動カ五(四)]
遠くへ逃げていく。「最果ての地に―・く」
結局は、そこに行き着く。帰着する。「いろいろ意見はあるが―・く先は一つだ」
落ちぶれていく。劣っていく。
「―・くけぢめこそやすくはべめれ」〈行幸

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精選版 日本国語大辞典 「落行く」の意味・読み・例文・類語

おち‐ゆ・く【落行】

  1. 〘 自動詞 カ行四段活用 〙
  2. 城や戦場から逃げて行く。逃走する。また、都を出て地方に向かう。
    1. [初出の実例]「いづちともなく落行けるが」(出典:平家物語(13C前)三)
  3. おちぶれていく。落ちめになっていく。
    1. [初出の実例]「何事につけても、末になればおちゆくけぢめこそ、やすく侍めれ」(出典:源氏物語(1001‐14頃)行幸)
  4. 水などが低いほうに流れていく。
    1. [初出の実例]「其の落ち行く末は則ち庭の池なり」(出典:幼学読本(1887)〈西邨貞〉五)
  5. いろいろ考慮、検討の結果、結論が定まる。帰着する。落ち着く。
    1. [初出の実例]「エエ申上げますお話は、大概落行(オチユ)きます処は愛情慾情に纒絡(からま)って出ますものか」(出典:落語・転宅(1889)〈二代目古今亭今輔〉)

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